【海外野球サポート事業】ニュージーランド野球視察レポート

レポート, 海外野球サポート事業

ABL(オーストラリアベースボールリーグ)・Auckland Tuatara(オークランド チュアタラ、以下「オークランド球団」)所属の村中恭兵投手が1月2日に開催された GEELONG-KOREA戦に登板。4回を2失点(自責ゼロ)に抑え、チームは6-3で勝利。
オークランド球団は1月5日終了時点で16勝12敗のNortheast地区首位です。

村中恭兵投手は12月初旬にニュージランドへ渡りロースター登録以降、6試合に登板(2020年1月5日終了時点)。
14イニングを投げて11奪三振、1勝1敗防御率2.57という成績。
設立2年目で首位を快走するオークランド球団の先発投手陣の一角を担っています。

今回、株式会社R.E WORKSでは村中恭兵投手の移籍サポートを行いました。
2020年1月2日~5日までは弊社代表取締役・加藤が現地に滞在しオークランド球団やニュージーランド野球関係者との情報交換を行なっていまいりました。
以下、加藤による主観を交えたレポートです。

※レポートはできる限り情報を精査して掲載していますが、正確性については保証いたし兼ねますのでご了承ください。

【多様性を象徴したチーム編成】

オークランド球団には1月2日現在で35名の選手が登録。
出身地(Birthplace)の内訳は
ニュージーランド 9
アメリカ合衆国 13
ドミニカ共和国 1
ベネズエラ 2
オーストラリア 2
オランダ 1
南アフリカ 1
日本 5
韓国 1
とニュージーランドの多様性を象徴したように9カ国の選手が登録されています。

日本人は全員投手、打線の主軸にアメリカ人選手を据え、投打の脇をニュージランド人選手が固めています。
ニュージーランド人選手のうち何名かは「Development(≒育成枠)」としてホームゲーム限定で試合に出場して経験を重ねていました。

【MLBスカウトとしての機能】

監督やコーチがMLBチームのスカウトも兼務しており、全ての選手にとってここで結果を出すことがアメリカや中南米でのステップアップに繋がるという「Show Case」としての機能も果たしています。
オーストラリアやニュージーランドの選手にとっては北中南米やアジアの選手とプレーすることでレベルアップの機会となり、可能性が見込まれればリーグ終了とともにアメリカへ渡ることもできます。

【ニュージーランドという地域性】

ニュージーランドにはこれまでプロ野球球団はありませんでした。
2018-2019シーズンに初めてABLに加盟。2019-2020シーズン、ラグビースタジアムだったNorth Harbour Stadiumを改修し、本拠地として使用。

1月2日~5日までの主催4試合では毎試合1,000名近い集客を果たしています。
ラグビーやクリケットなどもともとスポーツ文化が浸透している地域であり、競技者は季節によって複数の競技をプレーします。
プロチームという存在によって、今後多くの競技者が野球をプレーする可能性が出てきており、すでに備え持っている恵まれた体格によって急速にレベルが上がることも期待できます。

現に弊社取締役である清水直行が現役引退後にニュージーランドへ渡った2014年と比較しても、育成年代からトップまで競技面や環境面で驚くべき進歩を遂げているように感じます。
その背景には、現地在住の日本人の方々による有形無形のサポートもあり、日本野球へのリスペクトへと繋がっています。

【まとめ】

ニュージーランドに野球の市場が生まれ、急速に育ちつつあります。
上記の多様性文化やShow Caseとしての機能などを鑑み、現在のオークランド球団並びにニュージーランド野球は「世界野球のハブ」としての顔を見せつつあると感じました。
今後も株式会社R.E WORKSでは日本野球とニュージーランド、オークランド球団との橋渡し役を担いながら、ニュージーランド経由で北中南米へ移籍する日本人選手や日本野球へ挑戦する外国籍選手、またそれらに付随するマーケティング活動などを推進してまいります。
その過程を踏まえることで、弊社自身が日本と世界の野球をつなげるハブとしての機能を身に付けられるよう、これまで以上に努力してまいります。

以下、写真解説

1
オークランド球団の本拠地「North Harbour Stadium」。ラグビー場を改修して野球場に。
ラグビーW杯で日本代表チームが試合をしたこともあるという。

2
「Tuatara」はニュージーランド固有の爬虫類。和名「ムカシトカゲ」

3
ABLが行われる11月〜2月は夏の時期にあたる。

4
村中恭兵投手と北方悠誠投手。北方投手は2019年アメリカのルーキーリーグに所属。

5
オークランド球団の投手コーチはDJカラスコ。日本でもプレー経験がある。
現在はMLB球団(ドジャース)のスカウトも兼務している。
スローモーションビデオを使った撮影や回転数測定など、Factに基づいた指導をしていたことが印象的。

6
19時試合開始時点ではまだ空は明るい。21時ごろに日没。

7
4回を2失点、自責0に抑えた村中恭兵投手。ちなみにオークランドでのホームゲームのみ7イニング制。

8
1月2日〜5日までのGeelong KOREA戦はオークランド球団の4連勝に終わった。
GEELONG-KOREAはKBO(韓国プロ野球)の若手選抜チーム。

9
試合終了後のファンサービス。2019年1月にシドニーの試合を視察したが、同じ演出(音楽や効果音)を使っていた。
ABLとしてパッケージになっていると思われ、アメリカマイナーリーグのような雰囲気を味わうことができる。

9
チームに所属する日本人選手は5名。日本人投手への評価は高く、日本人野手よりも移籍しやすいと思われる。

10
各試合1000名に近い集客。小さいながらも野球という市場が誕生している。